了(りょう)

このブログは「思想」をメインに扱います。私の場合は思想と云っても決して高尚なものでなく「対話重視の思想」という程度のものです。😓

エミール③ 白は白、黒は黒、

西研教授の穏やかな人柄からは悲惨な育ちを想像しづらく、氏の講義からはルソーの恵まれなかった育ちを想像する。育ちと人格とはどうやら切り離せないもののようです。

ルソーが明治維新より1世紀以上も前の人であることを知ればどれだけ進歩的な思想を具えた人だったかを想像するのは難くないが、万人がルソーに匹敵する素質でもない。 

思うに一人一人それぞれの資質に沿うて適切に教育が施されるとき、子どもは理想の人間像に近づくことも可能になりそうだ。それが教育の全てでないのは勿論ですけど‥。

講義は講師の想いを超えて思いもしない方向へ飛ぶこともあるだろう。ここでルソーやルソーに関わった人について私独自の感じ方・捉え方かも知れないが述べていきたい。

身分や財産で差別される社会がルソーの舞台で、しかも彼は母を知らず、家庭の温もりも知らずに育った。それだけに子供には最善の環境・教育を与えたかったと思われる。

最善の環境・教育とは? あなたは反射的に権威が想い浮かぶかも知れない。一流は権威に裏づけられた最高品。そのように一流の環境・教育が最善だとお思いでなかろうか?

近代教育の最高学府たる大学を卒業して21世紀の近代文明社会を桧舞台として好きに生きるあなたでも一流が好いとか最高が好いとは思わないと言ったら嘘になるでしょう!?

しかも西洋で教会がバックアップしているとなるともう五つ星どころではない。最善・極善の太鼓判を押してもらった環境・教育で育てられれば完璧な人格が育つと考える。

金持ちのお嬢さまなら修道院で育てられるのでしょう。(モーパッサンの「女の一生」のヒロインはお嬢様で最善・極善の修道院で成長したという設定だったようです。)

貧しかったがルソーも最善の環境・教育を子に与えたいと願って少しも不思議はない。そしてヴォルテールが教会に対して好からぬ感情を持っていたということは有り得る。

教会が支援する孤児院であれば好い加減な教育環境であって好い筈がない‥教会を知らないルソーであっても教会を悪く捉えていなかったと想像するのは難くないでしょう。

持っていないものは出しようがなく、知らないものは出しようがない。ルソーが知らない最善の環境教育は教会と共にある‥ルソーはそう考えたかもと捉える私は変なのか!?

いやいや、私は教会を些(いささ)かも弁護しているのではありませんから、早とちりなさらないでね。白と思えば白と言い、黒と思えば黒と言っているだけなのですぉ。😅